夜光の階段 第一話 野望

松本清張生誕100年スペシャルドラマ
テレ朝×松本清張ってーと、主演 米倉涼子で「黒革の手帖」「けものみち」「わるいやつら」とやってきた訳ですが、今回は藤木直人主演。
野望に燃える美容師が過去の殺人の影から逃げつつの、ドロドロの愛憎ドラマ。


テレ朝ドラマっぽく昭和の香り漂う作風は相変わらず。
狙ってるんだか、舞台の時代設定に合ってる。
キャストも渋めで、大人の香り。
木村佳乃室井滋夏川結衣、荻野目慶子、田丸麻紀余貴美子ら女性陣も個性派揃い。
渡辺いっけい小林稔侍、高知東生とか他局ドラマみたいなチャラチャラしたキャスティングは一切無くて平均年齢高い。


テレ朝のウリって「相棒」だったり「ゴンゾウ」「臨場」とか今どきっぽく無い脚本で見せる「質実剛健」なドラマじゃなかろうか。派手な演出もテンポの速すぎるカット割りも、流行のアイドルのキャスティングも無し。
カメラもロング〜ニーショットが多くて、暑苦しいアップは少なくて観やすい。
ノローグでの情報処理も松本清張ドラマで毎度馴れたもの。
藤木の足なめシーンは、視聴者が引くくらい露骨な足指をくわえるような思い切った行為が欲しかったけど。
音楽の使い方も画を食うほどやかましく使われず添える程度に鳴ってて、落ち着いて観るのに良い感じ。
ジゴロなんだけど露骨なカラミも無くって、だから足なめが暗喩的に使われてるのか。
エンディングは社交ダンスだし、つくづく渋い。