HENRI CARTIER-BRESSON - THE IMPASSIONED EYE/アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 2003ス=仏



写真家アンリ・カルティエ=プレッソンの作品を中心に本人や関係者のインタビューなどで構成されたドキュメンタリー。
ドキュメンタリーなのであまり語る事が無い。。。


計算された構図とその瞬間を切り取る才能。
一つ一つの作品がまるで計算されたように完成され、被写体があるべき位置に存在し、偶然とは思えないその『奇跡の瞬間』を切り取る。


水たまりの上を飛び越える瞬間の写真はかなり有名だと思うのだけども(テレ東の『美の巨人たち』でもやってた)あれも別にモデルを使って撮った訳でもなんでもなく、ただ『たまたまその瞬間を捉えた』のだそうだ。
ある雨上がりに水たまりを飛び越える人を見かけて、カメラを構えてそこでずっと張り込んで。
まるで切り株に転ぶウサギを待つみたいに。
それって笑福亭鶴瓶がよく話す「新幹線で偶然面白いおっさんにを見かけた」ような、普通の人が普通に過ごしてれば見過ごしてしまいそうな日常に溢れてる「奇跡の瞬間」ってのを捉えるその視点..「才能」が人とは違うって事なんでしょう。
誰の前にも奇跡の瞬間はあるのに。
誰もが気付く訳じゃなく、
誰でもそれを見れる訳じゃあない。


映画はバッハのピアノが軽やかに流れる中、プレッソンの作品と、そのファン、関係者がプレッソンの作品について語り、そして本人が撮影当時のエピソードを色々と語ってる。
(撮影当時)最近は写真よりも絵画を極めたいとか、ガンジーの写真の撮影は暗殺される直前だったとか。

アンリ・カルティエ=ブレッソン
1908年フランス生まれ、
2004年8月3日 午前9時30分、南フランスの自宅にて死去。
95歳