MR. BRAIN 第1話


今どきヴァン・ヘイレンか。。。
http://www.tbs.co.jp/mr-brain/
MR.BRAIN
第1話「史上空前の脳科学ミステリー始動! 変人脳科学者VS連続テロ魔!!脳を使い瞬間移動?!」
【以下、否定的ですので賛美してる人が読む場合自己責任で】

ボクは人間を知りたいんです
イエス・キリストから切り裂きジャックまで

まず、なんだかあらゆる場面で音楽が流れてる。
管楽器中心のサントラがメインで、音楽が流れてない場面は殆どない。
もう本当にうるさい。
場面や雰囲気を強調する為の、添え物の筈の「音楽」が完全に物語を邪魔してる。
ドラマの中での音楽の役割って何?って聞きたくなるくらい。
しかも使われてるのはジャンプもそうだけど「今どき?」って感じのレトロフューチャーな曲。
セットは「近未来感」を強調したガラスを多く使ったフロアーに、意味もなく同じデーターが表示され、それっぽい文字列や解りやすいGUIが流れるモニターが無意味に並んでる。
わざとらしく解りやすい。
小学生が観たって解るリアリティ無視の「科学」っぽさ。


嘘をつくとき人は左上を云々..って件は映画「交渉人」で既出。
10回クイズとかね。
fMRIこれか。
同じく理系ネタミステリの「ガリレオ」と似てはいるんだけども、一発ネタ勝負の「ガリレオ」と違ってこの作品では小ネタをつぎ込んでいっぽん仕上げてる。
メイントリックをよく考えてみると「被害者の側にあった金庫に拘留中の人物の指紋があった」なんていう小細工は何の意味も無い。
確かに科学的物証(だけに)によれば不可能犯罪だろうが、どちらにしろ子供ダマシの小細工でしかない。
死亡時間をずらしたか、指紋をあとで持ち込んだか、の2つに限られ、科学捜査ってんなら床から台車のタイヤ痕(金庫を乗せて運んだ際の)が見つかるだろうし結果後者に限定され、警察への煙幕にしては仰々しく手間がかかる割に効果が少ない。
レッドへリングとして弱過ぎる。
せめて「拘留中の容疑者が拘留室から壁を抜けて本当に外に出た」ってんなら面白みもあるが。
そもそも犯人のアリバイが「秘書の証言」しかないってんだからどうしようもない。
アリバイ崩しメインでやったら「土曜ワイド劇場」になってしまうから仕方無いが。


最終的には脳科学だなんだと言いつつ結局ブラフでおしまい。
シラ切って「偶然でしょう?」て言い張ったら80%の精度じゃあ裁判で充分戦えると思うがね。
自白しちゃったってんなら仕方無いけどあえて「脳科学」って言いたいが為の仕掛け。


カット割はオーソドックスなTBSドラマの雰囲気。
ディレクターが福澤克雄氏だからこんなもん。
特別、映像に冒険する人じゃあない*1
演出もごくごく普通に今どきのドラマっぽくって特筆するでもない。上手い訳ではない。
キムタクのキャラクターは古くさい奇人キャラで、セリフも含めてお寒い。
最後の演説、「ボクは人間を知りたいんです。イエス・キリストから切り裂きジャックまで..」云々のところなんて「今さら主人公にこんなセリフ言わせるの?」って思ったけど。
少なくとも主人公よりも余程長く研究所に勤めてる「先輩」に対して言うセリフか?
あんなセリフ冷めるしかない。


ネットで「面白かった」って感想を見かけると意味がよく解らない。
文句なら山ほど思いつくが。
レッドカーペットでスタジオの審査員が「爆笑大笑い」付けてるのに、観てる自分は全然笑えないみたいな。
世間的な「面白い」感覚と自分の感性がズレて来たのかね。
パラダイムシフトって言うのか。
夜八時台って言う浅い時間で「一般ウケ」を気にした結果って言う感じがしかしない。


面白いかどうかって聞かれたら「普通」って答える。
出演陣が豪華だとかそんな事はどうでも良い。
役者は役者、アイドルはアイドル。
でも再放送は別に観たく無いし、録画しても残しておこうとも思わない。
味は大味で化学調味料がいっぱい入ってて、食べ続けてると舌の感覚が鈍化して行くジャンクフードみたいなドラマ。


少し違うが、顔の左右云々って件はこれを思い出した。
http://web.canon.jp/scsa/newcosmos/gallery/2006/cozue_takagi/index.html

*1:だからって「BOSS」みたいなクソ画面作りをされても困るが