ENCHANTED/魔法にかけられて 2007米


なァに、気にするな鬼太郎。
無いと思えば何も無い。あると思えばすべてある。
わしらを知っている人がいる限り、わしらはここにおるし、こうしてわしらがいる限り、これが現実じゃあ

ゲゲゲの鬼太郎「言霊使いの罠!」

アニメmeets実写ってーと古くは『ロジャーラビット』とかありましたが。


ディズニー謹製メタファンタジー映画。
アニメ世界の『お姫様』が『魔女』の仕業で『永遠の夢なんて存在しない』現実世界に送り込まれる、ってもしこれが国内新本格ミステリーだと『自己実存』だの『レゾンデートル』だのとインナーワールド的な話になるんだけども、そこは大味アメリカ製。
言霊使いと戦ったゲゲゲの鬼太郎とは違って、アニメである己の自己実存なんて毛ほども疑う事無く現実世界でカルチャーギャップに振り回される。
アニメで絶世のお姫様が現実では....まぁ、現実だし。
シワもあるし。
化粧も。。。


で、少々劣化した姫は、現実世界の子持ちバツイチの弁護士の家にご厄介になる。
アメリカ社会での『弁護士』って『歩くリアリスト』みたいな職業を割り振ってるのもかなり意図的。
姫が動物を操ってミュージカルシーンに突入した時、ゴキブリも踊ってるのはご愛嬌。


んで王子も追いかけてくる。
時代が違えばキャストは、ブルース・キャンベルで決まり。
この王子のバカさ加減、っつーか能天気なキャラクターのハイテンション&暴走っぷりはかなり下らない。


んで、まぁ、敵味方入り乱れゴチャゴチャありーので結構ベタな展開になって、最後にはキングコング
オチも『ディズニー』なんだからバッドエンディングはあり得ないし、リアル世界だと劣化してる人間もアニメ世界だとディテールが、こそげおちて美しくなって。
リスだけ可愛い。


コテコテの、金のかかった吉本新喜劇みたいな話なんで予定調和が好きな人向け。
つまらなくは無いけど、面白さとしてはそこそこ。
やっぱカタルシスが小さいってのが難点か。
メタな設定なんかは、かなり面白い発想だと思うんだけれども。


正直、ディズニーなんだし、もっとゴージャスでキラキラ過剰なくらいにミュージカルシーンが多くても良かったかなぁ。
ってのと、キャストのルックスが全体的にB級でリアルに劣化し過ぎってのがちょっと気になる感じ。
若い娘なら肌のキメもアップにも耐えられただろうし。
あと五歳くらい平均年齢下げた方が良かったんじゃ無かろうか。。。
アップの時のシワとか気になります。。。