MR.BRAIN 第3話

あれ?面白く無い筈のMR.BRAINが前の2話より確実に面白い。。
すげーって訳じゃないけど、確実にクリティが上がってる。


【以下、好意的ですので批判してる人が読む場合自己責任で】

その無統制な舞台上でただ監督だけがその監督という役割ゆえに、
出演者たちを秩序づけるという困難な演技を要求されるのだ。
舞台の袖ででほくそえむ、悪意に満ちた真の演出家に、操られながら。。

トーキング・ヘッド/1992日

調べてみたら演出が福澤克雄から平川雄一朗に変わってた。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080108/1005936/
やっぱり演出って大事。
何も考えずに観てもわかるほどに感じが違う(観ながら調べたもの)。
誰でも気付くくらいハッキリした差が出ていたんじゃないかと思う。


平川雄一朗氏。
代表作は「白夜行」「セーラー服と機関銃」に「ROOKIES」
なるほど。
しりとりのカメラワークとキャラの出し方も前二作と違ってキムタクにいやみが無い。
キムタクの九十九龍介ってキャラクターの天然バカっぷりも抑えめでマトモ。
亀梨を追いつめる3話のシーンと前2話の同じシーンを比較すればはっきりと差が出てる。
きちんとミステリーの「探偵格」として機能してる。


透明人間のトリックは「密室宣言」されてない以上、あの監視カメラ部分で行われる以外に無いし、必然的にカメラの死角orカメラに細工して映像をループ系くらいに絞られて、2つのカメラが扉を...ってところで死角トリックだってのは推測のつくところ。
最後の「映ってないからこそ犯人だ」ってのも解りますわな。
相武紗季の証言でのしりとりは亀梨の誘導が露骨に解りやすくてちょっとわざとらしかったが、どーやって終わらせるのかなーと思ってみてて最後「ん」相武紗季が「ん〜〜〜」って唸るのはそりゃそうだなと納得した。
キチンとフリが生きてるわ。
タネが先にわかってもそこで面白く無くなるんじゃなくって、そこから「どーやって終わらせていくのかなー?」と思って観れたのは収穫。
「オレは、いち早くトリックを見破ったから面白く無かった」
なんてのは無粋な輩の言うこと。


出演者の演技はドラマレベルにきちんと出来てましたしね。
演出がしっかりしてるって言い方が正しいのかも知れないけど。
ただ水嶋ヒロだけ今ひとつだったけど。。


確かに後ろで音楽も使ってるんだけど使い方が控えめていうか、平均して主張してる印象が薄い。
キムタクだろうが亀梨だろうが、そんなもので作品が面白くなったり、面白く無くなったりはしない。
同じ世界観、同じ出演者のドラマであっても演出が違うと作品が全く変わってしまう。
このドラマのバジェット/出演者/脚本なのに、この3話のクオリティは高い。
全体のトーンが落としてあったのも気に入った。


ドラマでも映画でも「○○が出演してるから観る」って人が多いが、やっぱり「監督/演出家」ってのが作品クオリティの鍵を握ってるって気付いて欲しい。
まぁ「○○が出演してるから」って目的で見てる人には作品の出来なんてどうでも良いのかも知れないが。。


文句ばっかり言いたい訳じゃないですからね。
良いものは良いって言いたいし、悪いものは悪いと言いたい。
次回も平川雄一朗の演出で是非!!
文句を言わなくて済む。


MR. BRAIN 第1話への文句
MR. BRAIN 第2話への文句
MR. BRAIN 第2話への文句:補足