1+1=♡

1+1は、必ずしも2にはならないと言うお話。



先日始まったDOMMUNE
TWITTERの音楽好きの中ではとっくに話題になってるし、先日の七尾旅人ライヴでは数千人の人がストリーミングを観たんだそうだ。
自分もPCに張りついて観てた。
勿論テレビの数万viewには敵わないが、そんな事が問題なんでは無く(メディアとしての浸透/地名度が違うのだから前提としておかしい)TWITTERというコミュニケーションツールの可能性が新しく一つ示された、
その事こそが事件なんじゃないかなぁ、と思う。
以下、そう言う記事。

Twitterの楽しさを「満月を見逃さなくなった」という表現は素晴らしい。
僕は本も映画も雑誌もテレビもラジオも音楽も、その「満月を見逃さなくなった」、
つまり誰かが熱烈に偏愛しているものがある。擦れっ枯らしだったのに、今はそこに関心が向かうようになった。
これは16歳に若返っている。
(RT @shakase)


今さらだけども、iPodって言う携帯音楽端末が他を圧倒的に引き離してそのシェアを広げたのはiPod自体の魅力もあるけど、その基地とも言えるiTunesの存在が大きい。
ドライブからCDを読み込みエンコード、収納した音楽データを管理、GUIも感覚的で判りやすく、プレイリストも簡単に作れる。
iTunesMusicStoreではワンクリックで好きな曲を購入する事も出来る。
iTunesと言うプラットフォームとその端末であるiPod
どちらか片方では成立しなかった今の繁栄。
その二つが組み合った結果は1+1=2以上の価値を生み出してる。

今後Ustに力を持った存在や企業がどんどん参入して来たとしても、音楽家本人しか撮れない絵、撮れない意味ってのは絶対的に残り続ける。
「音楽家」を「個人」と読み替えてもらっても良い。
要するに君でも俺でも誰でも最高の絵を生み出す事は可能。
(RT @tavito_net)


なぜかというと、俺たちは誰だってどんなやつだってこの「生」という最高の景色に触れているからだ。
20世紀型ポップカルチャーが急速に溶解して行っている事を2010の今なら誰でも肌で感じられるだろう。 
21世紀は全ての存在の輝かしさが実証される世紀となるべき。
(RT @tavito_net)

1976年6月4日、セックスピストルズマンチェスターのフリー・トレード・ホールでライブをやった。
観客は、たったの42人。
でも、そのライブに衝撃を受けてジョイディビジョンが結成され、ニューオーダー、ハッピーマンデーズ、ストーンローゼスらへ綿々と繋がって、巨大なマンチェスター・ムーヴメントの切っ掛けになった。
小さな出来事から巨大なムーブメントに広がる事だってある。


ホームページを使って個人が自分発信の様々な情報をウェブ上に上げるようになり、セミカスタムのしやすいBLOGでその敷居は更に下がった。
Twitterというのは、受動的だったホームページやBlogと違う能動的な部分が一番の特徴なんだろうと思う。
TWEETする事によってフォローされている相手のTLに表示される。
日記と言うほどの長い文章を書く必要もなく、オチやフリを考える必要も、HTMLもCSSも必要無い。
140文字って言う文字制限も書く内容が限られるし、書くほどの事件がなくても気軽に更新出来る。
掲示板みたいに匿名の人間同士でギスギスして、けなしあう事も無い。
新宿では雨が降ってるのか、地震はどの程度か、アイススケートの採点は正しかったのか。
アカウントを持ってる人間が同じ「TWITTER」という巨大な掲示板に書き込みを行い「フォロー」というフィルターでそれを読む。
検索すれば、情報の集積から「言葉」でフィルターをかけて抽出出来る。
ブログなら数日前の話題でも古さは無いが、TWITTERだと数時間前の話題でもTLの遥か下に沈んでる。
興味のある事も無い事も、有益な情報も無益な情報も玉石混合に溢れている。
圧倒的な情報量と、大半を占める無駄な情報の奔流。
その無駄な中にこそ価値があるし、その価値を体感させてくれるメディア/ツール。


U-STREAMとTWITTERの関係は、テレビと実況板の関係に近い。
ドラマやアニメを見ながら文句や感想を「書き込む」のと同じ。
他の人間が、同じモノを観て同時にどんな風に思っているか知る事が出来る。
テレビに成り代わってU-Streamを使って個人が映像を配信し、それを見る人間がTWITTERを使ってつぶやきを書き込む。
配信する人間はTWITTERの感想を読みながら、配信をしながらリアルタイムにそれに反映させたりする。

この街では誰もが神様みたいなもんさ。
いながらにして、その目で見その手で触れることのできぬあらゆる現実を知る
何一つしない神様だ
(機動警察パトレイバー2 THE MOVIE)

まずは個人がウェブ上に「言葉」を表現手段として主義主張を書き込み、「画像」や録画済みの「動画」を貼付けた。
今度は「いつでも、どこでも、誰でも動画を発信出来る」段階にやって来た。
TwitterとU-Stream。
それぞれだけならそれ以上の発展は無い。それらが組み合った時にこそ見える新しいシステム。
それは何かを生み出すかも知れないし、何も生み出さないのかも知れない。
しかしそれが淘汰されたとしても、また新たな何かを生み出す土台にはなるだろう。
少なくとも、そう思わせてくれる新しい事件。
ピストルズのライブには行けなかったが、TwitterとUストはリアルタイムに体験出来た。
今度の1+1は幾つになるだろう?

(*書いてるうちに盛り込みすぎてまとまりが無くなったので軸がブレています。申し訳ない。。。)