THE VILLAGE/2004 米


ヴィレッジ [DVD]

【続きネタバレがありますので自己責任で】


M.ナイトシャマラン監督作品。
この監督の映画ってなんだかんだ『シックスセンス』以降全作観てるんですけど毎度毎度今ひとつピンと来ない。


シックスセンス』もB.ウィリスが撃たれた時点でネタが見えて、あの映画の場合ネタが見えてしまうと映画としてはそれほどの作品でも無く、まぁあの程度。
リアルヒーローギロチンチョーク『アンブレイカブル』はもっと『リアル』にどろどろやれば面白かったんだけど殆ど序章って感じで。
『サイン』が一番ダメだった。
隅から隅まで。


んで、この『ヴィレッジ』
どういうネタで持って行くのかと思えば野尻のクレギオンシリーズの『ヴェイスの盲点』的な『ヴァーチャルな危険』に依ってモラトリアムを維持しようとするってネタ自体は悪く無かった。

映像も綺麗だし。


ホアキンが刺されたシーンのカットの割り方とか、非常に静かに淡々と繋がって行って良く出来ていたと思った。

怪物のしょぼさも論理的に理解出来るし、感じとしてはアーミッシュとかがルーツですね。
あの村のイメージって。
柳田邦男な民俗学的に『怪物』や『妖怪』と言う存在を『禁忌』としそれに依って人類社会はある種の部分を『抑制』したり『統制』したりしてきたっていう事実があった訳だし、まぁそれをエンタメ的にカリカチュアライズして描いた作品。

あのフード付きのマントは『赤頭巾ちゃん』のイメージ。
『怪物』は狼だし。『本当は怖いグリム童話』みたいな事でしょう。
狼に『赤頭巾』は食われたから『赤=危険な色』ってイメージか。

この監督にしては結構好きな方でした。
なんかネットでは賛否両論(ってかこの監督の作品ってどれもこれも賛否両論っすよね)だけど。